きよの漫画考察日記2386 ワカコ酒第1巻

さて新作やってみます。

ワカコ酒!

いったいどの漫画雑誌で連載してるのか、それすらも知りません。別に絵が好きなわけでもありません。ただ俺は個人的にこういったジャンルの漫画が好きでたまらないんですよねぇ…

さてまずは目次から。

いいですよね。やっぱこの世界で一番ワクワクする書物は何かというとお品書きだと思います。「ほう、こう来るか」みたいな感じで店のコンセプトを感じ取れるお品書きは読んでて飽きないよなぁ…

さて記念すべき第1話の酒の肴はこれ。

鮭の塩焼き!

正直俺は鮭の塩焼きを肴にしたことはありませんね。確かに皮の方は相性抜群だと思います、とはいえ身の方は焼くことによってヘルシーになり過ぎて肴にはなりずらいかな…

さて隣の人が「鮭を食べるとご飯食べたくなる」という話をし始めたので席を立つ主人公。

このワカコ酒という漫画は村崎ワカコなる女の子がひたすら一人酒を楽しむという漫画です。それ以外には何もありません。ライバルも出てこないし、バトルで誰も死んだりしないし。まったり系グルメ漫画とでもいうんでしょうか、でも俺こういうの好きなんですよねぇ…

そして即座に第2話はこれ。

焼き鳥!

俺もね、焼き鳥はシェアしたくない派です。やっぱり一番のネックは冷めてしまうというところですかね。俺は常々「食べ物には一番美味しい温度がある」と思っていましてね、それを逃すの嫌なんですよ。冷めた豚汁は美味しくないし、ぬるくなったビールも美味しくないでしょ、それと同じで焼き鳥は熱々が一番美味しいんだから、串から外して冷めさせるべきではないんですよねぇ…

次はこれ。

だし巻きたまご!

俺がオーダーするなら居酒屋でだし巻きたまごは一切頼みません。家で作るだし巻きたまごとは別物だからというのが外でだし巻きたまごを注文する頼む理由かもしれませんが、俺は逆ですね。その理由は明快で「おかんが作るだし巻きたまごの方が美味いから」これに尽きます。

そんなだし巻きたまごのポイント。

これですよね。なんとなく見た目だし巻きたまごだというのは我々でも作れます。でもこの程よい層というのがなかなか再現できない。おそらくあらゆる食材の中で最も火加減の影響を受けやすい卵焼き、ここを極めるということが火を極めるということなんじゃないでしょうか。

さてそんなだし巻きたまごの食べ方。

分かる。だし巻きたまご本体に醤油は邪道ですよね。俺も濃い味が好きな人間ではありますが、だし巻きたまご本体に醤油はかけません。それしたらもう出汁の味なんて吹っ飛んじゃうよ…

はい、次はこれ。

焼き餃子!

ビール飲みたいけど居酒屋が近くにない、そういう時は中華料理店に行くのが日本人です。それはなぜかというと、そこには餃子があるからだと思います。 ニンニクを最も美味しく食べさせてくれる料理である餃子とビールが合わないなんて言う人は世界中探してもいないでしょうからねぇ…

次はちょっとマニアックな肴ですかね。

朴葉味噌焼き!

そもそも朴葉味噌焼きは飛騨高山地方の郷土料理だそーです。そんな朴葉は殺菌作用があり火にも強く香りもあってサイズも大きいため、古来より器としてよく用いられていたそうですね。それを現代にまで引き継いでくれた先人に感謝としか言えない料理ですよね、これは。

次。

炙り〆さば!

俺が酒の肴に魚貝系を選ぶのであればNo.1は炙り〆さばかもしれませんね。ちなみに「肴」という言葉は酒のつまみを意味している言葉ですが、実は日本においては酒のつまみとしての言葉である「肴」という言葉がまず生まれ、ここから転じて魚類のことを「さかな」と呼ぶようになったんです(それまでは魚のことは「うお」と呼んでいた)。この話を聞くと、やはり酒のつまみは本来魚であるべきなんだなぁと思ってしまいますね…

次は豆腐から。

ざる豆腐!

一般的に豆乳に凝固剤を入れて固めたものが豆腐ですが、この凝固剤を入れていないものがざる豆腐です。確かにざる豆腐は豆腐の味がして美味しいですよね、凝固剤がそこまで悪いわけではないと思うんですが…

そんなざる豆腐を塩で食べた後最後は醤油。

そうよね、なんだかんだいって人生で最初に覚えた味は強いです。色々と食材に対するアレンジはあってしかるべきなんですよ、でもやっぱ最初の味、つまりは伝統的な食べ方というものもやっぱ強いんですよねぇ…

どんどん行きましょう。

あん肝ポン酢!

あん肝の臭いが苦手、まぁ確かに分からなくはないです。でもそれはやっぱ飲んでるお酒にもよるんでしょう。そりゃレモンサワーだとかカルーアミルクだとかワインだとか飲んでる人間にあん肝食べてみなと言ったってそりゃ無理ですわ。あん肝は日本酒か焼酎、ビールしか合わせられないですよね…

次はこれ。

ポテトサラダ!

俺は居酒屋でサラダ注文する奴嫌いなんです。「そんなもん酒の肴にならん」というのが最大の理由ですが、ポテサラは許せますね。ポテサラは肴になり得ます、だけどシーザーサラダとかはどう頑張っても肴にはならん!

次はこれ。

サザエの壷焼き!

懐かしいですね。つーかこれ今の若い子できないんじゃないかな?今の若い子は缶切りも使えないと聞きますからね、そんな子がサザエの身を引っ張り出せるとはとても思えませんよ…

次。

そら豆!

そら豆食べて春を感じるというのは正直あまりありませんね。ちなみにキャベツやじゃがいもも旬は春なのですが、これらを春野菜とはあまり呼びませんよね。やはり菜の花やふきのとう、ぜんまいやうどのような苦味がある山菜系こそが真の春野菜かなぁ?

次はド定番。

鳥の唐揚げ!

老若男女問わず大好きな定番ですよね。おかずとしてはもちろん肴としても申し分ありません。あーだこーだ言ったところで最終的には鳥の唐揚げ最強、その結末も俺には否定しきれないところがあります。

そんな唐揚げのポイント。

そうなんです、鳥の唐揚げの最大のポイントはここに尽きます。まぁこれはほぼ全ての揚げ物料理に言えることなんでしょうけども、揚げたてはほんとに美味しい。店で売ってる揚げたてを持って帰ってから食べるとかじゃもうダメですよね、油から上げて1分以内、この状態の唐揚げは確かに別物なんだよな…

止まらずいきます。

ハムカツ!

ハムカツって難しいですよね。ちゃんとしたレストランでハムカツ食べるかと言ったらまず食べないし、目の前にハムがあるからじゃあ揚げてみようかともならないし、揚げ物食べたいなと思った時に一番最初に脳裏に浮かぶこともまず無いし。おやつ感覚で食べるのが正解なのかねぇ?

次はリッチに刺身盛り合わせ

まぁ大人になってワサビを醤油に溶かすなんてことはしなくなりましたが、でもこれが刺身の食べ方の正解なのかと考えるとそうとも言い切れないところもあるなと考えています。とゆーのもね、ワサビが効きすぎて魚の旨み伝わってこなくね?と思うところもあるからです。本当に刺身が美味いのであれば醤油すら付けなくていいはずなんだし…刺身の食べ方に関しては未だに考えさせられる部分があります。

次はこれ。

かにみそ!

これぞキングオブ酒の肴といえるかもしれません。かにみそを普通にご飯のおかずにしたりはしませんからねぇ。寿司のネタで見ることもありますが、あれは寿司の本筋とは違うと感じています。やはり酒の肴にしか使えない食材ですよ、かにみそってのは。

そんなかにみそ、やっぱりクセはあります。

かにみそは蟹の何なの?と聞かれて正確に答えられる大人は少ないですよね。かにみそは蟹の中腸腺です。では中腸腺とは何かというと、人間でいうところの肝臓+膵臓的な臓器です。脊椎動物と無脊椎動物、見た目は全く違うのにそれぞれ肝臓に相当する部分が美味い事は変わらないというのは不思議な事ですよねぇ…

ここでちょっとテイストが変わり「自宅酒」なるテーマへ。

自分で肴を作るのも楽しいんでしょうが、俺は無理ですね。この時間がもう我慢できませんよ…

さてワカコはワインからこっちに行きます。

ウイスキー飲める女の子は立派ですよね。常々言ってますが、甘い酒だけ飲んで酒飲みを語らないで欲しい。この世に存在する全てのアルコールを好きになってこそ、本当の酒飲みですよ。

そして最後はビールに行ったワカコ。

ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツ、くるみ、ピスタチオときてますが、ここにマカダミアナッツとヘーゼルナッツくらいは加えてよいでしょう。ちなみにこの中に1人、仲間外れがいます。それはピーナッツでしてね、ナッツというのは基本的に「木の実」なんですが、ピーナッツだけは木の実ではなく「豆」に分類されています。まぁナッツと名乗っているんだからナッツの仲間として扱ってあげても誰も困らないんだけどね…

次はお祭りでの一人酒の肴。

焼きそば!

おそらくね、高級焼きそばなんて美味しくもなんともないんですよ。高級なレストランで、高級な素材を使った焼きそばをドレス着て食べて何が美味しいんだという話です。チープだからこそ美味しい、それが焼きそばの真髄だと思います。

さぁどんどん行かないと終わりません。

生春巻き!

確かに生春巻きほどカオスな料理はありません。日本料理の対局に位置する料理といってもいいかもしれませんよね。だけど日本人の味覚にも受け入れられるというのが不思議なものですよ…

そんな生春巻きはやはり東南アジアの酒に合うわけで…

「食べもの文化 そこに必ず酒呑みの姿あり」これは良い言葉ですな。食事というものは基本的に命を繋ぐためのものであるわけですから、酒呑みが酒を楽しめるために作られた料理というものは本来の料理の姿ではないのかもしれません。でも本来の姿ではないからこそ、そこに遊び心や創意工夫が生まれるのかもしれませんよね…

次。

にんにくホイル焼き!

最高ですよね。これはもう女に生まれなくて良かったなと痛烈に思います。にんにくホイル焼きを気兼ねなく食べられない、ただそれだけの理由であっても俺は生まれ変わっても男がいいなと思えますよ。

もう少しで終わるかな。

ほっけ!

これも女の子には辛いところですよね、ほっけなんて骨の周りが一番美味しいんだから。まぁ女の子というものは基本的に周囲の目を気にしないといけない生き物だから、逆に一人飲みというのは女の子にこそ合うのかもしれませんね。

次は創作和食の店へ。

揚げ出しトマト!

難しいところです。トマト自体は別に嫌いではない。嫌いではないんだが、肴として考えた時に果たして他の肴を凌駕できる何かを持っているかと考えると…難しい気がします。冷やしトマトなんて肴の定番のように思われているところもありますが…トマトで酒が進むかねぇ?

次はこれ。

茶碗蒸し!

俺は茶碗蒸しを肴にしたことはありませんね。まぁそもそも茶碗蒸しという食べ物の立ち位置がよく分かりません。ご飯のおかずにはならないもんね。最近はなんとなく回転寿司のサイドメニューみたいな立ち位置にも収まっているような気もしますが…どうも立ち位置不明なにくい奴なんですよ、あいつは。

もう少し。

大学芋!

これはもう女子の感覚でしょう。全否定はしませんが、俺はスイーツを肴にはできない。基本的に酒の旨味を引き立てるのは「苦味」だと思ってますからね、それの対局にある「甘み」と酒を組み合わせようという気にならないんだよなぁ…

次はこちら。

馬刺し!

たてがみ、美味いですよね。まさか馬のあんな部分にこんな食材が隠されているとは。でも生の牛肉が食べられなくなった今の日本、そのうち馬刺しも食べられなくなる時代が来るのかもしれませんね。そんなつまらない世界になる前に俺は他界しようと思ってますw

終わりが見えてきました。

いかと里芋の煮物!

煮物と名の付く料理は世の中に山ほどあれど「煮っころがし」という言葉はもう里芋の独壇場ですよね。ほんと上手く言ったもんだと思います。煮ながら転がす、だから煮っころがし。そのまんまなんだけど、それだけでもうお婆ちゃんの温かみが感じられる最高のネーミングですよ…

お次はこれ。

かきあげ!

天ぷらヒエラルキーは難しいところですよね。えびが頂点なのはそりゃ間違いのないところですが…じゃ俺なりに天ぷら具材ヒエラルキーを決定してみましょうか(値段とかは抜きにして個人的に美味しいと思う順のヒエラルキーです)

Sランク えび・タコ・たらの芽

Aランク イカ・舞茸・アナゴ・アスパラガス・菜の花・かきあげ

Bランク なす・さつまいも・キス・しいたけ・ししとう・ごぼう

Cランク ピーマン・かしわ・しそ・かぼちゃ・ちくわ・春菊

こんな感じでしょうかね。俺の中ではかきあげは天ぷら界の相当上位に君臨しているんですがねぇ…

最後の肴はこれ。

生湯葉!

なかなか生湯葉置いてあるような店には行く機会がないですかね。湯葉なんて構造的に考えて一度乾燥させるよりかは絶対に生のまま食べた方が美味しいに決まってますが…やはり流通面での問題はありますわな…

そんな生湯葉といえばやはり京都。

俺は京料理に精通しているわけではありませんが、やはり京都を最も感じられる料理は湯葉ではないかと思います。海産資源に劣る京都ですが、だからこそ逆に野菜と豆腐の使い方に関しては他県の追随を許さない、それが京料理ではないかと思っていますけども。

ラストはまた趣向が変わって「祝い酒」

結婚式のウェルカムドリンクなんてのも最近始まった風習ですよ。昔はそんなものありませんでしたからね、我々は自分達で缶ビールを持ち込んでいましたw乾杯するまで待ちきれないということを自覚してましたからね、むしろ潔いと誉めてもらいたいものです。

そして結婚式の食事の場面へ。

まぁ結婚式の料理も楽しもうと思えば楽しめるんでしょうが、やっぱ他の人に酒を注ぎに回っちゃうので料理を楽しむ暇なんて一度たりとてなかったというのが私の感想ですね。酒を注ぎに行く→ビンが空になる→自分の席に補充しに戻る→新しい料理が来てる→早々に食べて再び酒を注ぎに回る、結婚式なんてのはひたすらこれの繰り返しです。

ふー。結構な分量になってしまいましたが、これがワカコ酒という漫画です。こーゆー漫画です。好き嫌いはあるでしょーが、適当に異世界に転生してチートするような漫画よりはよっぽど楽しく読めますよ(笑)

Source: アメーバ/きよの漫画考察日記